「そろそろおねしょを卒業してほしいな…」「いつまでおねしょが続くんだろう」
そんな夜尿症に悩むお子さんの保護者の方は少なくありません。
この記事では、夜尿症の原因や病院での治療法、そして副作用がなく子どもにも安心な「小児はり」による夜尿症ケアについて、つくば市の鍼灸師ママがわかりやすく解説します。
夜尿症の分類と原因の違い
夜尿症は、男女別だと男の子に多く(男:女=2:1の割合)、夜間の尿量が多い、膀胱にためられる尿量が少ない、尿がたまっても尿意で目を覚ますことができないなどの要因が考えられています。
また、両親のどちらかが子どもの頃に夜尿があると子どもも夜尿になりやすいといわれています。
夜尿症は、大きく2つに分類されます。
- 一次性夜尿症:生まれてから一度もおねしょが止まっていないタイプ。身体の発達が原因。
- 二次性夜尿症:一度おねしょが止まったあと、再び始まるタイプ。心理的ストレスや生活環境の変化が関係していることも多い。
さらに、「昼間は問題なく、夜だけ失敗する」タイプと、「昼間の排尿にもトラブルがある」タイプにも分かれます。
生まれてからずっと夜尿がある、という子が最も多く(7、8割)、成長とともに自然におねしょを卒業していけることが多いのが実情です。
しかし、子どもにとって 夜尿は非常に大きな心理的ストレス*で、そのストレスがなおさら夜尿の解消を遠ざけてしまう、ともいわれています(おねしょしても叱らないで、といわれているのはこのためです)。
小学校高学年になっても5%くらいの割合で夜尿症の子はいますが、大きくなるにつれ改善により時間がかかる傾向にあります。
子どもの自尊心にも関わってくるので、できるのならば、早めに解消できるに越したことはありません。
*Van Tijen NM, et al. Br J Urol 1998;81 (Suppl 3): 98-99
病院での夜尿治療の流れ
病院での夜尿症の治療は、以下の順に段階的に進めていくのが一般的です。
- 生活指導:水分の摂り方、排尿リズム、寝る前のトイレ、便通の管理など、日常生活の見直しが基本になります。
- 夜尿アラーム療法:尿を感知してアラームが鳴る装置を使い、夜中に自分で目覚める練習をする方法です。
- 薬物療法:抗利尿ホルモン薬や膀胱を安定させる薬などを使用します。
まずは生活改善をしっかりやっていきましょう、が第1ステップで、実際にこれだけで夜尿を卒業する子も多いそうです。
ある程度の日数続けていく必要があるので、焦らず、子どものペースで続けていくことが大切です。
小児はりがサポートできること
「小児はり」とは、刺さない 鍼を使って皮膚をやさしく刺激する、子ども向けの東洋医学の鍼灸施術です。
夜尿のお子さんに対しては以下のような効果が期待できます。
- 自律神経を整えて、膀胱の働きや覚醒リズムを調整
- 安定した眠りを促す
- 便通を改善し、膀胱への圧迫を軽減する
- 緊張や不安をやわらげる
夜尿症は、世界保健機構(WHO)の鍼灸適応疾患リストにも入っており、効果が期待できる疾患といえます。
小児はりで生活習慣の改善をスムーズに
病院で指導される生活習慣の改善も、実際には「子どもが嫌がって続けられない」「すぐ忘れてしまう」という壁にぶつかることがありますよね。
また、アラーム療法や薬物療法をしていても、何より基本になるのは「 夜尿しにくい生活習慣」。
本人と保護者さんたちが前向きに、良い生活習慣に取り組むことが必要です。
小児はりは、お子さんのリラックス状態を高め、体調全体を整えることで、 生活指導を自然に続けやすくする“土台作り”のサポートになります。
体の一部に出る緊張や冷えをとることで症状の改善が見られるケースが多く、便通を整えることも小児はりの得意分野です。
まとめ
夜尿症の治療は、「叱らず・焦らず・寄り添って」が基本。
小児はりは、保護者の方の気持ちにも寄り添いながら、お子さんの自然な改善をやさしく助けてくれる存在です。
生活習慣の見直しに加えて、もう一歩サポートがほしいな…と思ったときに、ぜひ小児はりも選択肢に入れてみてくださいね。
つくば市の鍼灸えりーでは、小児はりによる夜尿ケアも行っています。
小児はりについて、詳しくは下の画像をクリックしてください!